まさにスピードスター☆フェニックス140!
全長:424cm、全幅:73cm、重量:23.5kg
鳥山に追いつける!?速さが自慢の140!
フィッシングカヤックでも人気の高いレングス14フィート艇。120・130と比べ前後のキールが鋭く立っているのが特徴的。そのルックスによるイメージのまま、通称である「スピード・スター」の名に恥じない直進性を誇るフィッシングカヤックです。
出足の軽さととスピードの持続性の高さは、潮に流されながらポイントを転々とするソルトウォーターゲームにおいて、ライバルのアングラーに対して圧倒的なアドバンテージと成るでしょう。120・130同様高い設計バランスよる安定性で多少海面がラフでも安心して航行できます。
■通常のシットオンカヤックには無い驚異的な軽さ!
あきらかに漕ぎ出し良くスピードの出そうなボトム形状一般的なシットオン・トップ・カヤックはポリエチレン系素材を使用していますが、フェニックスは強化プラスチックで形成されています。近い素材としては乗用車のバンパーが一番イメージしやすいかと思います。さらにカヤック用として特化したのが、このフェニックスで使用されている新素材「Trylon(トライロン)」なのです。
この新素材のメリットは、何と言っても「軽さ」。同レングスのシットオンと比べ、約8〜10kgグラムの重量差があります。さらにポリエチレン艇の場合、表面に比較的水分を含みやすいので、帰着後の重量はスペック上よりも気持ち重くなりますが、強化プラスチックの場合は、ほとんど水分を含まないので、車載前に艇に付着した水分を布巾で拭き取って上げれば重量は変わりません。これによりカヤックを始めるにあたり一番億劫な「車載」が容易になり、特に体力も消耗している帰着後の片付けが楽です。年間釣行回数の多いアングラーの方には魅力的です。
■シットオンとは思えない漕ぎ足の軽さ!
漕ぎ出しから平均スピードに達するまでの間が楽になり、トップスピード自体も若干、他の平均的なシットオンよりも早いのですが、個人的にはフィッシングカヤックにおいて、艇に求められる要素の一つとして「できるだけ少ない体力である程度の距離が漕げる」ことも重要だと思います。
このフェニックスの場合、艇重量の軽さをさらに活かしたボトム形状を採用しているため、パドルを通して水中に加えた力が推進力に反映されやすいので、初心者の方や、体力に自信のない方でも正しいパドリングさえ習得すれば、それなりのスピード・距離を漕ぐことが可能です。
■パドルやパドリングスキルをより活かせる。
ポリ素材の艇から乗り換えの場合も、フルカーボンなどのパワー重視系のパドルを使用されていた場合、推進力への反映効率の良さのお陰で、よりフルカーボンの特性を活かすことができるので、スタミナ重視ならグラスブレード系、スピード重視ならフルカーボン系といたパドルの使い分けにメリハリを付けやすい艇だと思います。このフェニックスはシットオンの中でも最も「漕ぐだけでも楽しい艇」といっても過言ではありません。
非常に漕ぎ味が気持ち良く、パドリングスキルの向上によるスピードの変化も体感しやすいので、フィッシングだけでなくツーリング用としても優れた艇なのです。
■シンプル・イズ・ベスト!
トップの大まかな形状はスタンダードなシットオンカヤックと同じですが、デッキにスコッティー社サイドデッキマウントが1つ、シート後方にフラッシュタイプのロッドホルダーが2つ装備されています。他のフィッシング艇と比べややシンプルですが、カヤックフィッシングに必要な最低限の装備は整っています。艤装の技量があればマウントの拡張も従来のシットオン同様可能です。
■120・130・140ごとの特徴
「漕ぎ足の軽さ」に関しては各共通ですがレングス・ボトム形状の違いで航行性能と回頭性が異なってきます。
自分が使用しているのはフェニックス140ですが、モデル中一番前後のキールが鋭く仕上げているので、直進性とスピードに優れています。
130は140のダウンサイジングですが、140より気持ち幅が細いので、スピードの差はそれほど感じません。モデル中トータルバランス重視の艇と行ったイメージです。スピード重視でなければ130でも十分です。
120になると140・130とは大きく異なり、10フィートクラスに匹敵する回頭性能を持っています。乗った感想としては直進性の高い10フィートクラスの艇といった感じです。艇幅はモデル中一番広いので、13フィート以上の艇と引けを取らない安定性を持っています。重量が17kgと驚異的な軽さのお陰で運用が楽なので、最も汎用性の高いモデルではないでしょうか。
■ステッカーチューンで個性を出そう!
航行性能には一切関係ありませんが、昨今あらゆるシットオンカヤックが出回るようになりましたが、カヤックアングラー増加にともない外見上の個性を演出したいという方も増えています。そんな中、手っ取り早く個性を出す方法としてステッカーチューンがあります。ただしポリ素材のシットオンのほとんどの船体表面はステッカー類の食いつきが悪く、よほど特殊な粘着シートを用いたシールでなければ貼り付けることは困難です。フェニックスの場合は強化プラスチック素材なので、シール類の食いつきが抜群です。ステッカーチューンを施すことで、より艇に対する思い入れも強くなること間違い無しです♪